口腔育成とはお口を使った機能である「食べること」「話すこと」「呼吸すること」「笑うこと」を正しく育てることをいいます。これらの機能が間違って身についてしまうと、今後のお顔立ちや歯並び、全身の健康にまで影響があります。
特に生まれてから1歳までの発育がお口の機能を育てる土台となるのです。当院では、お子さまの虫歯予防だけでなく、正しいお口の機能を身につけお口も身体も健康に育つためのサポートをしております。
乳歯はお母さんのお腹の中にいる時に作られ、顎の中で生える準備をしています。しかし小さな赤ちゃんの顎の中では歯と歯が重なり合って存在しているのです。
生まれてからのごっくんする時の舌の動きにより上顎の骨が成長し、顎が大きく成長することで歯がきれいに並びます。赤ちゃんの口腔育成は生まれた瞬間から始まり、最初のステップが哺乳なのです。
間違った抱っこの仕方や授乳の仕方でお口の機能が正しく身につかないと顎の成長不足に繋がり歯並びが乱れてしまう可能性があります。
赤ちゃんは生まれてからたった1年で立ち上がり歩けるようになります。生まれた時は自分を支える筋肉が全くない赤ちゃんですが、生まれてからの発育過程で生きるために必要な筋肉を鍛え体の使い方を赤ちゃんは自ら習得しています。発育の順序を間違ってしまったり、発達の飛び越えが起こってしまうと赤ちゃんの学ぶ機会を奪ってしまうことになり、それが後に体やお口の発達に影響がでてしまうのです。
胎児期と誕生後1年かけて行われる姿勢の発達過程は健康なお口の発達と深く関わっています。
ハイハイをする前に座ってしまいました。発達の飛び越えの影響で背中が丸い座り方になってしまっています。
当院のベビーハッピープランを受けていただき、体幹が安定したため自座の姿勢が変化しました。股関節も柔軟に動くようになり次の「歩く」ステップの準備が整いました。
姿勢が乱れてしまうとお食事でしっかり噛むことが出来ず顎の成長が不足に繋がります。
その結果、悪い歯並びを引き起こしてしまうのです。
「食べること」「話すこと」「呼吸すること」「笑うこと」の口腔機能を正常に行うためには発育期である乳幼児・学童期にしっかりと機能を伸ばしていく必要があります。
この口腔機能は乳児期・学童期にしか獲得できないため、この時期に獲得しそびれると大人になってからも口腔機能が低下したままになってしまい、高齢期にはさらに下がってしまうという問題があります。